人事のトレンド

キャスター小宮悦子さんが、確定拠出年金のプロである山中伸枝先生に、今、人生100年時代対策として、企業の人事や福利厚生部門でトレンドになりつつある、iDeCoの活用についてお話をお伺いしました。
2018年2月25日

従業員の「今」だけではなく

「将来」の生活をふまえたサポートを!

小宮悦子(以下:小宮):
一般企業の人事担当の方に向けて、書籍をお出しになられたとお聞きしました。

山中伸枝(以下:山中):
これまで多くの企業様からご依頼を受け、ファイナンシャルプランという視点から、従業員の皆様の人生をサポートしてきた経験から、今、企業が従業員のために考えるべき「役割」について書かせていただきました。

小宮:
具体的に企業は、どのような「役割」が求められているのでしょうか?

山中:
これからの日本の状況を鑑みると、企業は、従業員の「今」だけではなく、「将来の生活を踏まえた支援」をするという、重要な役割を担っているということです。

小宮:
将来に対して漠然とした不安を抱えている中、暮らしは労働をベースに作り上げられているわけで、企業の役割は大きいですよね。

山中:
結局のところ、人々の漠然とした不安の源泉は、「人生100年時代」と言われている長寿時代に、いかに備えるか。つまり「お金」への不安なのです。

人事のトレンド!

iDeCoを使って、

コストを掛けずに

従業員の将来を支える

小宮:
だからと言って企業が老後の雇用を保証したり、企業年金をさらに手厚くするなどは、日本の経済状況を鑑みると、なかなか難しいですよね。

山中:
そのため、人事を担う方々のトレンドのひとつとして、個人型確定拠出年金(iDeCo)を社内で活用する傾向があります。これは、企業が経済的な負担をすることなく、従業員の将来の生活を支えることに繋がるためです。

小宮:
どのように利用しているのでしょうか?

山中:
iDeCoは国の年金制度で、その内容は大変手厚く、「働く者として知らなかったではすまされない」価値ある制度です。そのため、従業員に対してその制度の説明会を開催したり、実際の手続き支援をされる企業が多くなっています。

小宮:
日々忙しくしていると、なかなか国の制度を知る機会に触れられなかったり、なにより、どの情報を信用していいのか分からなくなっている現代においては、企業が選別して、案内してくれると安心ですよね。

老後準備は必須項目

気付くチャンスを提供することは

企業の人事部門の役割

山中:
企業に依存してきた多くの社員にとって、主体的に資産形成に取り組むことは非常に難しく、「老後の準備は手つかず」という社員がほとんどです。その必要性に気付くチャンスを提供するということは、企業の役割だと思います。

小宮:
老後のためのお金対策は、働いている間にしかできないことですものね。日本の会社員は一日の大半を「会社」で過ごしているわけですし、企業からの情報提供は本当に大事だとおもいます。

山中:
従業員は「なんとなく先々不安」という漠然とした不安を持っていると思います。自分の人生設計が霧の中にいては、仕事に大きなビジョンをもって取り組めというのも難しいことでしょう。

小宮:
仕事に集中してもらうためにも、将来やお金の不安を払拭することは、大切なことですよね。

山中:
iDeCoを使って、コストを掛けずに付加価値を提供することのメリットを、多くの企業人事の方に知っていただき、従業員の方々が、不安から解消される一助になればと思っています。